あの日から一年が経った。全国的に一周忌と言ったところだが、あの震災で失われた生命は多岐にわたる。その中には多くの猫もいたであろう。家猫を代表して長兄のシロに悼んでもらうこととする。午後３時少し前にシロの両手を合わせ、東の方に御辞儀をさせた…

一日曇り。楽しかった事だけ思い出すように努める。

伊万里から唐津へ行き、唐津の御城を見た。特に４００円も支払って階段を上る。御城は大抵高い所にあるが、無駄に天守閣が建て増しされていて、余計な階段を何段も登らなくてはならない。見晴らしを良くしようと何処かの誰かが態態お金を掛けて工事したのだ…

朝から繁華街の一軒一軒に挨拶をし、返事のあった食堂で麦酒を飲んだ。建物自体が何だか傾いだ感じの古い食堂であるが、麦酒を飲んで此方の平衡感覚も早早にずらして仕舞えばどうと云う事は無い。常連客の話しの中心は矢張り昨夜の火事である。呉呉も犯人と…

今回は九州の上の方の左側を時計回りに這う旅である。早起きして、本渡から富岡に出た。富岡から長崎側の茂木へ行く航路は明治来の伝統ある航路で、全国版の時刻表にも出ている。併し車を乗っける船は廃止されて仕舞ったようで、現在は所要４０分の旅客船が…

当日は生憎の雨模様である。早起きして羽田の飛行場に行く。大体飛行機と云う乗り物の仕組みが良く分からない。先ず飛び上がる時には態態風に向って走って行くのだと云う。汽車も自転車も船も態態風に逆らったりはしない。なのに飛行機は翼に風を沢山当てて…

お金が無いので飛行機で行く事にした。ひと月前に予約をすると随分と安くなるが、飛行機に乗らなければならないと思うだけで、ここ数日どうにも生きた心地がしない。何をしていても、目の前にちらちらと死の影がチラついている。飛行機は嫌いである。何故こ…

再び冬日となる。一日暗く曇る。折角こうして３月になったので貧乏学院から休暇を頂き何処かに出掛ける事にしたいと思う。依然としてお金は無いことに代わりは無いが、幸い旅費の多くを信用貸しに立て替えさすので当面の心配は無い。しかし何ヶ月後には必ず…

一日薄雲りで比較的暖かい。午後臨時出社。代講と面談をこなす。晩には戻る。少し目と鼻がおかしい。今日からマスクを着用す。

云った云わないの論争なら事欠かないが、会った会わないの論争は珍しい。酔った上で何処かの飲み屋にあいつは来た或いは来なかったとか、代金を支払った又は支払わずに帰って仕舞った等と云う話しは割とあるが、素面の大人同士が真午のホテルで、会った否会…

矢張り月が代わった途端暖かくなる。昼の気温は１５度に達す。然し地震は相変わらずで早朝に茨城で震度５弱、都内も結構揺れた。数日来特に地震多し。退社後月波君来る。暫く行かなかった店に顔を出し、日頃の不義理を詫びた。