プラスチックを集めながら…

 せっせとプラスチックを集めている。自治体の回収に回すためである。もっとも自宅があるS区は、プラスチックを全部燃やしてしまうので、職場のある別のS区まで、わざわざ自転車に積んで出している。
 別に、エコロジストというわけではない。家庭から出る容器包装プラスチックなどたかがしれているし、燃やしてしまった方が、おそらくコスト的には安いだろう。だからなぜ集めるのかと問われても明確には答えられない。あえていえば、回収・分別の過程で雇用が増えるかもしれないから…。このご時世、税金を使った仕事であったとしても、仕事が増えるのはいいことだ。
 回収されたプラスチックが、どうなるのか実は知らない。またプラスチックになるのだろうか。それとも再び石油に戻るのか? 何はともあれ、そうすることで多少でも石油の消費量が減るのならば、それはいいことだとも思う。
 鉄やアルミなどの金属や紙類はリサイクルできるが、石油だけは使ったら使った分だけ無くなってしまう。そしてまた買ってこなくてはならない。日本全体で毎年どれだけの金額が石油類の購入に費やされているのだろうか? 石油を買うためのお金が少なくなれば、貿易収支も随分と変わってくるだろう。
化石燃料のエコ社会を作るといえば聞こえはいい。私には、何というか石油類を使うことへの何とも言えない抵抗感がある。これは石油がなかったためにあんな悲惨な目に遭った国家に住む者のトラウマとでも言えばいいのかな。