初心者にもう少し機会を

 この国の問題と危機は多岐にわたっておりその解決のために、国民は政権交代を選択したはずであった。そして現に民主党政権は、行政の無駄の削減、国の財政支出の方向転換、過去の問題の洗い出し等々、ある程度いい仕事をしつつある。
それだけに普天間移設問題で大きく支持を減らしているのは残念だ。沖縄の負担を軽減する。辺野古の海の埋め立てをやめ、国外・県外に基地を移す。このスローガンだけでも過去の政権より相当マシなはずなのだが、対米交渉に国内の移転先探し等々ことごとく難航し、また当初からの戦略のなさも響き混迷の度を日々深めている。
いわばまだ初心者運転の民主党政権には、軍事や外交政策の大転換をもたらしかねない基地移転の交渉は、荷が重すぎたということであろうか…。しかし、普天間ひいては日米安保をどうするのかという問題は、日本が抱える大きな問題の一つであるが、けっしてその全てではない…。
このまま初心者上達の機会を奪ってしまうは簡単だが、それではもったいなさすぎる。もう少しその他多くの問題に取り組む機会を与えてやれないものであろうか? その方面で実績と自信を積み上げ、政権としての脂がのってきたところで普天間・安保に再チャレンジ…というわけにはいかないだろうか?