受験勉強頑張ろうよ

人生はいくつになってからでもある程度やり直せると言われますが、成長期における時間は、その後の人生におけるそれの数倍の重みがあります。特に10代の半ばからの数年間は、己の人格や社会と向き合う姿勢の根幹を形作る大切な数年間であると言えるでしょう。
私も教育サービス業という立場で多くの若い人の大事な期間を共有させていただいています。だけど、成長期ゆえの未熟さというか純粋さゆえ、とんでもない結論を出す子が毎年のように存在しているのも確かであります。
突然の進路変更、もったいないなぁ!! 大学進学をやめて、すぐに働くとか、職人になるとか(経済的な理由ではありません)。この子ならもう少し勉強すれば有名大学に入れる可能性があるのにね…と思わずにはいられません。
大学も一昔前に比べて相当入りやすくなっています。もっとも、入りやすさに反比例する形で、大学を出て就職し社会人としての階段を上がっていくことは、かつてないほど困難になりつつあります。就職難と経済の停滞を目の当たりにすると、受験勉強への気力もかえって萎えてしまうのかもしれません。
もちろん、いい大学を出て大きな会社で働くだけが人生ではありません。でもね、大手企業を途中でやめてラーメン店店主や鉄道員になることはできても、その逆はできないのですよ…。人生の幅を狭めるような選択には、先に生まれたものとして、なかなか同意しかねます。もう少し頑張れないものでしょうか…。(別に職場の進学実績を向上させる意図はないですよ。)