5月11日・水曜

第一原発4号機の建屋はいつの間にか崩落していたという。当初使用済み燃料の過熱による水素の爆発が原因と思われたがそうではないらしい。なんとも不可解と言うが、ミステリーを解くような楽しさはない。
被災地では学校が順次再開されている。なかでも原発周辺では学校ごと内陸へ移転するなどしているが、相当数の生徒がバラバラに避難していて、在籍者が半分ぐらいになってしまったところもある。中学・高校と言うというのは人格形成上重要な時期で、その時期にある種の根無し草のような学校生活になってしまうのは不幸なことだと思う。
『中世の巨大地震』(矢田俊文)を読む。中世にも多くの地震が発生した。特に海辺の湊は津波によって壊滅し、町ごと遺棄されたようなところが多々あったとある。今日ではそれらの港湾都市がどこにあったのかも定かではない。この国土の歴史は災害の連続である。それは現代の土木技術を以ってしてもである。ここのところの私たちはどうもそれを忘れていたのかもしれない。一日雨。この時期としては珍しい台風接近の為と言う。気温は一転して低くなった。今日であの日からちょうど2か月である。