5月21日・土曜

昨日からみたび関東の余震は活発化しているが都内の震度はせいぜい1から2であるので、今朝は地震ではなく度度の電話で起こされる。それらは施設に入居したおばからであって毎日毎日あらゆることがわからなくなって不安で堪らないと言う。認知能力が中途半端に低下すると本人も周りの人間もかえって可哀そうである。あらゆる生き物はいずれ「冷温停止」に至るわけだがその最後の数年間はいろいろと大変である。
震災から二カ月余り。方方から漏れ伝わってくる情報を総合すると、当初東電には全く対応力がなく、短気な首相が散々怒鳴り散らした結果多少なりとて最悪の事態が回避されたという評価もあるらしい。事故はすでに十分最悪の部類だと思うが、過熱が進み原子炉本体が完全に壊れてしまえば今以上の放射性物質が噴き出す恐れがあったと言う。となると怒りっぽい首相の歴史上の評価は上がるかもしれないが、のんびりと歴史的評価の予想をしている状況ではない。それに個人の資質や判断のわずかな違いによって数百万の人命が左右されるような事態はまさに悪夢としか言いようがなく、原子力の凶悪さを改めて印象づける。
東電の社長交代。降板させられた方はホッとしていることだろう。一日晴れ。気温はさらに上がり30度近くとなる。結局あちこちで冷房機が稼働し始める。