昔の漫画や随筆などにはよく電燈会社集金人が出てきて、電気料金を2か月溜めると容赦なく電気を止めて行く姿が半ば怨嗟を込めて描かれている。米屋や質屋はもちろん高利貸しより融通が利かなかったらしい。また電気を止められた家の蝋燭が倒れて火事を起こす事もしばしばあったとある。今も昔も電気の有る無しは人の生活を左右する。計画停電中も交通事故や発電機の誤使用で何人か死んだ。昨夏も電気冷房を止められた家で何人も熱中症で死んだ。今後電気代が上がるのは避けられそうにないから、せめて今年は冷夏であって欲しいと思う。電気が自前で作れるようになればこんな気苦労はせずに済む。また製造元や卸元がせめて近所ならば少しぐらいの融通は利くに違いない。
節電の為自動車会社は土日操業木金休みにするそうだが、そもそも部品供給が滞って通常の半分の操業しかできないので不要な変更になるかもしれない。一時帰休も検討中というから立場の弱い期間工は大変であろう。就職活動中の大学生にも夏の軽装を認めるようにとの御触れも出ているようが、おいそれとは行かない。学校や会社と云うものも一旦入ってしまえばそれなりに行くものだが、入れない立場の人はとことん弱くなる。特に万事が企業中心の社会だからなお困る。むろん企業の枠に入っていても貧乏な人は多いが、震災が貧乏を拡大しないようにしなくてはならない。これは人知の範疇の問題である。
第一原発の汚染水の行き場がとうとうなくなるらしい。暫定の処理施設はあとひと月たたないと出来ないという。冷やすだけならいっそのことドライアイスを放りこめばいいと素人は思うのだが、尤もそれは人間が冷温停止したのちに使用するものである。
午前まで雨。午後は徐々に晴れる。気温は終始低かったので家人は神経痛発症。なお本日不出社。