6月1日・水曜

 原子力の平和的利用。数十年前はたいへん輝きを放つ言葉だったという。あの破壊をもたらした原子力が電気を作り日本を豊かにする。それは素晴らしいことではないかと。そうして日本の原子力発電が始まったらしい。今となっては信じ難い夢物語である。むろん原子力には今後どのような修辞句をつけても無理な物語である。それだけは確かな事である。なお東電はなおさら認めたがらないが、第一原発地震の揺れで相当部分が損傷していた可能性が指摘され始めている。津波到達前にすでに壊れていたのであれば話はかなり変わってくる。福島の淡水魚からセシウムが検出。今度は鮎のシーズンが台無しとなる。
 税と社会保障の集中検討会議が増税を提言。これは震災とは直接関係のない対応だが、結局消費税は10%にするしかないという。この経済状況での増税は景気を冷やすだけとの反対論もあろう。だが考えようによっては今ほど景気が良い時もない。つまり皆今が最悪と思っているようだが、これからさらに景気が落ち込むのであれば今が最良である。もう一回景気が良くなったときに増税を…というのが理想だが、少なくても過去10年間は無かったし、正直な話それはもう永久に無いかもしれない。増税など誰も望まないがいつかは避けて通れない。ならば少しでも早い方がいい…。
他には高額所得者への基礎年金支給分の削減と医療機関の受診の抑制が盛り込まれる。診察や治療費とは別に一回100円程度を徴収するとあるから、子どもの医療費無料で潤っている医院と薬局は打撃だろう。そもそもタダのものなどこの世にはない。
 本日は衣替えとともにアロハシャツやポロシャツにジーンズさらには一部短パンも可というスーパークールビスの解禁日だか、一日曇り肌寒く都内の最高気温は18度に満たなかった。午後出社。少しだけ立って飲んで帰る。
 国会は昼の党首討論に引き続き、内閣不信任案の提出にむけて大揺れとなる。不信任案に同調する与党議員も多く、政府内の副大臣らも辞表を提出する。副大臣政務官が逃げ出したのであれば、これはもう職場放棄である。