6月2日・木曜

 一日冷たい雨。不信任案採決直前に首相が退陣表明。身内の倒閣運動に折れた形となる。もっとも震災対応が一巡したのちの辞任だからいつになるかは明言されず。与党は割れずに残り、不信任案は大差で否決。思えば既視感のある政争であった。元は昨年秋の与党代表選にその起点があった。以来1年近く、これでようやく与党元代表の宿願は叶うことになる。倒閣の動きは3月にもあったものの震災の為に休戦状態となったが、倒閣運動は再燃し、結局ところ首相の寿命は2か月少々延びただけである。首相の震災対応がなっていないというのが表向きの倒閣理由であるが、それは後付けの修辞句であろう。被災地そっちのけの政争、しかも相当個人的な感情からの大喧嘩である。こうしてみると民主制というのも、結局はどこかの老中と家老は元から仲が悪くて、とうとう国中を巻き込んでの大喧嘩になりました…の領域を出るものではないから、政治というものはなかなか進歩しないものである。
 南三陸町の小中学校で学校給食始まる。給食センターが被災したため今まではパンと牛乳による簡易給食であった。NPOが調整役となって仙台の食品会社から副食等を輸送する算段が付いた。本日はチキンカツとヒラタケの胡麻あえが配達され、久々のおかずの登場にみんな喜んだとのこと。ちょうど首相が与党の集会で発言をしている頃のことである。
午後出社。退社後ほんの少し立って飲んですぐに帰宅。夜中に公共放送でチェルノブイリのドキュメンタリー番組をやっていたが、あんまりな内容で、これがフクシマの未来形かと思うと、がっかりしてしまいなかなか寝付けず。