6月16日・木曜

太陽光や風力で発電した電気を電力会社に全部買い取らせる、自然エネルギー全量買い取り制度というのがある。元々は温暖化対策で震災前から検討されていたものだが、野党の反発があって未だ成立をみない。此の期に及んで経済界や電力会社から反発があるというから信じ難い話である。それにこの制度、何でも閣議決定が3月11日の朝だというから何だか運命的なものを感じる。与党内の後継者も当面決まりそうにないので、首相は電力業界相手に戦う姿勢を強めており、ますます元気になってきた感じである。反対に揚げ足取りしかしない野党第一党の支持率は落ちつつある。
午後出社。夕刻より雨。訳あって目黒で飲むことになった。暫くぶりに顔馴染みの店に行ったが、名物の豚バラ串はお値段据え置きのまま随分小さくなっていた。震災とは無関係だが、油に小麦に砂糖等の国際価格上昇のため諸物価は上がり気味である。
その後久々に渋谷経由の東急線で帰る。終電間際だったが、雨の為かお客は少なく、巡回の警備員の姿ばかりが目立つ。酔客連が別れ際に大声で談笑することもなく、皆が皆狂ったように家路を急ぐように感じた。あれで飲食店も商売上がったりであろう。震災の影響は都心の店ほど酷いそうである。電灯も暗い分は構わないが、それで何だか雰囲気まで暗くなると困る。駅の電光案内板などにも是見よがしに電力使用状況が表示されていて、観ようによってはあれでは戦時下か全体主義国家のようである。