7月2日・土曜

一日曇り。気温は30度程度までしか上がらず。第一原発の原子炉建屋には、何時からか知らないが絵が描いてある。水玉模様に波のようなものが描かれた壁画なので海をイメージしているのだと思う。コンクリート剥き出しでは、不気味と思われるのが嫌だったのだろう。半壊した壁画付きの建屋は、どんな化粧を施しても原子力の本質はこういうものですよと云いたがっているようである。そしてこの絵が全く色褪せるまで、原子炉は封印されることになる。事故処理計画によると、建屋は今後さらに大きい覆いを造って囲われる。何十年かして多少放射能が収まり、その覆いが解かれ、壁画に再び日の光が当たる時、福島はどうなっているだろうか。比較的涼しい一日だったが無為に過ごす。