10月5日・水曜

一日雨。日中でも15、6度にしかならず。家人の求めに応じて仕舞いこんであったガスヒーターを出動さす。すると扇風機と並び立つあたりが、今年の極端さを物語る様でもある。かくいう私も喉を痛める。大抵この時期は花粉症秋の陣とばかりに先ず鼻が悪くなり、悪い鼻の代わりに口で呼吸をしているうちに、喉がやられる。一連の手続きが一日で来たあたり、今年は一層極端である。
 欧州の財務危機はギリシャに端を発し、イタリアに飛び火しそうな勢いである。それにしても、最初は何処何処で次は其処其処と、何だか誰もが予想屋の様な物言いで財政破綻国を予想し合うなど、何だか既視感のある出来事だと思った。思えば20年前の東欧圏の崩壊に似ている。あの頃も、次はハンガリーだのブルガリアだのと言っていた感じがする。あの時は云わば対岸の火事で、ドミノは向こう側へ倒れて行ったが、今回は此方側に倒れこんで来る。資本主義の総本山の国も、愈愈この国も危ない感じである。
 午後出社。喉が痛くて思うように怒鳴れず。終始物静かな指導に徹す。又往復ともにバス利用だったが、普段はガラガラのバスも雨とあっては流石に行きも帰りも立ち客が出る盛況ぶりであった。バスの営業担当者などは、いっそこのまま雪になってくれとでも思う処であろう。