10月28日・金曜

先日トルコで地震があり数百人の死者も出たが、国内の関心は低いようである。災害疲れと言うのもあるだろうが、地震被害の形が違いすぎるのも原因の一つかもしれない。トルコでは建物の倒壊で多くの死者が出た。津波という水の被害とそれは、同じ地震被害と言ってもかけ離れた印象を与えるのだろう。
反対にタイ国の洪水被害は連日大きく伝えられる。それにしても大河の氾濫と言うものも、日本人には全く違った形の水害の印象を与えている。あれは川の水が溢れたと言うより、川以外の全ての地盤が沈下したと言った方が日本人には理解しやすい。
一日晴れ。大部冬型は緩んだから暖かい。午後出社。本日は漢字能力検定実施の為、授業に加えて監督業務も重なり忙しかった。英語の検定なら大昔からあるが、漢字の検定は割と最近の生まれである。漢字検定をやり始めた頃は、日本人に漢字の読み書きの試験をした処で、釈迦に説法、河童に水練、孔子論語の試験を課すが如きで、とても受検者がいるとは思わなかった。併し予想に反し受検者は鰻上りに増え、漢字能力検定協会は儲かり過ぎで怒られたぐらいだから、世情というものは分からない。
最近は高校生でも漢字の勉強の仕方が分からないとぼやく。書いて覚える以外に方法は無かろうが、書かずに覚える方法は無いかと真顔で聞いてくるから、これも時代の変化のなせる技であろう。検定試験の類をどんどんやらないと、日本人の頭はすっからかんになるかもしれない。その内、箸の上げ下ろしから、尻の拭き方まで一つ一つ試験をする時代が来るだろう。
退社後、同じ世田谷区内に住む大学の後輩の坪上君の家に招かれる。結婚し今度子どもも生まれると云うから目出度い話である。終電までの2時間弱でお酒を掻き込み、お開きとなった。