一日晴れ。日中は12度に達す。土曜不出社。大きな外出もなし。珍しく皆既月食になると云う事で、夜はあんまりお酒を飲まずに待機する。一時間掛けて押入れから探し出した双眼鏡で覗くと、煌煌と照った満月が、次第に隠れ朧月の様にぼんやりとなった。尤も双眼鏡がなくても十分観られたから、月の観測はお金が掛からなくていい。手元の双眼鏡は四半世紀前に買ったものである。小学生の頃は、有名な彗星か何かが来て、皆挙って望遠鏡やら双眼鏡やらを買いに走ったものだが、最近はそういう事を聞かない。皆自分の足元が段段危なくなってきたので、遠くの天体を観るどころではないのだろう。思えば80年代とは呑気な時代だったものである。