1月16日・月曜

二本松にある集合住宅から放射線が検出され、原因を調べたところ、放射能を浴びた石材を使用していたとのことである。当住宅は震災後の完成で、コンクリート建材を製造した石材会社は第一原発から程近い所にあったという。出荷されたコンクリートはすでに方方に出回ったとのことで、物が物だけに回収は難しいことになる。
一日曇り。昨日より更に冷え、雪でも降ってきそうなお天気となる。午後出社。飲むお金がないので直帰した。昨夜の食べ残しの鍋料理があったので、温め直しながらお酒を飲む算段にした。大急ぎで帰宅したが、案の定、時すでに遅しで、それは流し台の箱の中で無残な姿を曝していた。齢70過ぎの家人は、焼け跡闇市派と云う程ではないにしろ、若い頃は其れなりに苦労した経験がある筈である。併し苦労した分、食べ物には情け容赦がなく、不味い物や期限の切れた物は、あっという間に放擲する習慣を身に付けた。其れは丸で苦労させられた食い物への恨みを晴らすかのようであって、苦労が感謝を生むとは限らない好例である。