家がモッタイナイ

 家が揺れています。別に比喩的な意味ではありません。近所の団地と小学校(ともに築45年ぐらい)が解体工事に入ったのです。パワーショベルが動くたびに、地盤の弱い私の家は揺れてしまうのです。団地に限らず近所の民家もよく取り壊されてゆき、その数倍の数の住宅になって売りに出されたり、あるいは4階ぐらいのマンションに建て替わっていきます。そのたびに、ダンプカーが走りミキサー車が走り、家が揺れます。
日本の家の寿命は30年ぐらいだと聞いたことがあります。減価償却が終了するといった指標的な意味ではなく、新建材で建てた家は30年もたつとボロボロで、建て替えなくてはならなくなるのだそうです。
 つまりちょうど住宅ローンを返し終えたころには、もう住めないというわけなのです。なんだかモッタイナイ話しですよね。人生最大の買い物が30年で無価値になるなんて…。
 もうすこし、しっかり建てて長く住めないものでしょうか。また建て替えではなく、リフォームという手もあります。リフォームですと、費用も資源消費も少なく済み、また費用の多くが職人の賃金に渡ります。もっともその分悪質業者に引っかかるリスクは高まりますが、総じていえば、省資源と雇用促進にもなります。住宅の長寿命化は、日本をいい方向に導くと思います。