内政も、外交も…。

 そもそも民主党政権に外交は無理だと思う。代わりたての政権にとって、外交交渉ほどハードなモノはない。初期民主党政権は、日米安保体制を変革し普天間基地を海外移設させるとしたが、残念なことにそれはあまりに大きすぎる夢物語であった。(趣旨は間違っていないと思うが)
夢から覚めたはずの現政権にとっても、山積する国内問題の処理が優先であって、外交に専念するほどの余力はない。したがってここのところの外交上の相次ぐ失策も、大目に見なくてはならないと思う。
政権交代の主目的は国内行政の刷新にあったはずである。行政の無駄を切り、予算配分を大胆に見直すことである。だが、こちらの方も何かめぼしい成果が上がったようには見えない。それどころか、特別会計の見直しも公務員制度の改革も、もうあきらめてしまったかのようである。
となると…、そろそろ民主党政権も危険水域に入ってきたと言うしかなかろう。かといって自民党に戻す気もないので、またぞろ政界再編である。選挙がらみの政局の混乱で一体どれだけの時間を空費することになるのやら…。暗澹たる気分に陥りそうである。