11月1日・火曜

世田谷のスーパーマーケットの敷地から多量の放射線を感知したとの通報があり、地面を掘り返してみたところ、ラジウムの瓶が見つかったそうである。何でも近辺では40年近く前の造成工事の際に何でもかんでも廃棄物を埋め立てていたと云うから、その際に瓶が紛れ込んだのだろう。とんだ発掘騒ぎとなった。通報したのは、恐らく市販品の線量計を持った区民であろうが、市販品であっても結構な性能であると感心する。
月が代わり今度は節電冬の陣の開始であるが、冬の電力使用の峠は夕方から夜にかけての暖房使用だと云うから、この間の暖房を電気暖房からガス・石油暖房に切り替えればよく、達成は割と容易であろう。
冷房はごく最近の発明だが、暖房は人類が火を発見して以来の長い経歴を持つ。尤も人類の長い経験からいえば、石炭・石油の類を燃やすのも云わば邪道で、そもそもは木を燃やすのが本線なのだが、薪ストーブと言うのもあるにはあるが、今となってはこちらの方が贅沢である。其れに日本の家屋は夏向きに風通し良く建てられたので、建物に断熱性が無く冬は可成り寒い。而も暖房も精精炭を焚いて手足を温めるという部分暖房が主で、部屋や家全体を暖めると云う発想は生まれなかった。となると、少なくとも関東以西の平野部程度の冬の寒さは、厚着をした上で火鉢や炬燵や行火や懐炉に当たって凌ぐと云うのが本来の姿であろう。
エアコンによる全体暖房をやめ、電気炬燵と電気行火にすれば電気使用量は相当抑えられる。亦電気暖炉つまり電気ストーブの類は暖房効率が良くないからいっそ此の際禁止すべきである。ちなみに私は毎晩アルコール式の内臓暖房を焚くので、冬場に拙室の暖房器具を使うことは殆どない。
火曜不出社。天気は快晴で暖かかったが、朝晩は其れなりに冷えた。8月末頃に切った木がもう伸びて来ていて再びの剪定作業に取り組む。思えば太陽と植物の力は凄まじいものがある。