朝から南風が吹き荒れ、夏の暑さが戻った一日となる。気温は32度程度だが、やはり湿度の高さが辛い。本日で電力使用制限令が解除となるが、却ってこういう季節の変わり目の急に暑くなった日に電力需給が逼迫するのではないかと心配す。だが東京電力管内の電力使用率は8割程度に収まったとのこと。何だかあれこれ心配するのも馬鹿馬鹿しくなってきたので、結局電気冷房を多用した。電気と天気に一喜一憂する感覚がどうも染みついてしまったようで困る。
午後出社。勉強など一度もした事がないような子でも最近は大学に上がる。この時期になるとかつての教え子が続続現役復帰し大学に入りたいと名乗りを上げる。志望校も決めず、願書も序でに提出する作文も一文字も自分では書けないというので全て代書して差し上げる。入学試験が無闇に風邪のはやる冬場の季語だというのは昔の事で、事を大学入試に限れば、夏も終わりになると入試対策室による特別入試が始まっていて、もはやシーズン酣である。大学としても定員割れは避けたいから、毎月のように入学試験をやっており、実態は大学の大売り出しである。大学と名のつく所は随分と入りやすくなったものだと感心する。
だが学費だけは顕著に上がっており、出血大サアビスとはいかない。俗に失われた20年、デフレーションの時代などと言われるが、大学授業料と社会保険料だけはインフレーション酣である。家か何かに資産があれば良いが、学生の頃から借金を抱えると極近い将来から生活が苦しくなる。借金に似合うだけの何かを得られれば良いとは思うが…。因みに我が鳳生大学の凡そ20年前の初年度納付額は77万円で、今日のそれは125万円だと言う。また我が勤務先の貧乏学院の授業料はずっと据え置きである。
退社後金曜会に途中参加。そもそも金曜会とは職場近くの飲み屋で知り合った人たちによって構成されており、金曜に飲むことが多いから金曜会と名付けただけで、年齢も職業も住所もてんでバラバラである。仕事日の場合、私の参加は退社後の午後9時半以降になるが、金曜会は大抵2時間前から始まっている。今宵は飲み物一杯105円、食べ物5割引きのサアビス店に居座ったまま、ほぼ全員が酩酊状態に陥っていた。大勢でお酒を飲んで楽しいと思うのは、自他共に酔っ払った時であって、酔客多数に素面が独りぼっちでは多勢に無勢で何も面白い所は無い。それに既に二時間の時間差がついてしまえば、駆け付け云倍等では取り返し様がなく、飽き飽きして早早に退散す。お酒のデフレーションも考え物である。