此処の所新聞の論調も変化し、財政再建やむなし増税すべしと云うようなことになっている。丸で政府の広報紙である。断じて云うが、増税に因って貧乏になるのは彼らの様な大新聞ではない。中間層そしてどちらかと云えばより下位の階層である。増税分を価格に転嫁できない中小零細業者や、収入の少ない家庭は一体どうなるのか。貧乏になって新聞代も払えなくなったらどうするのかと憤慨す。だが思い起こせば、彼らの多くは既に新聞を購読していない。だから、大新聞殿は一向に構わないのであろうと納得す。
午後出社。時間講師の一人が突然辞めてしまい、穴のあいた時間割の修復作業に追われる。昔からセンセセンセと威張るなセンセ、先生生徒のなれの果てと云うが、生徒のなれの果てでもある大学生の時間講師というのも、此の処の生徒同様に堪え性がなく、総理大臣宜しく一年持つか持たないかと云う人が多い。何が気に入らなかったのかまでは分からないが、留守番電話の伝言一つで辞められるとやはり困る。給料が不定期と云う点を除けば、まあまあ働きやすい職場だとは思うのだが。
午後までは比較的暖かったが、夕方から猛烈な寒気が入り曇る。退社後は燗酒を大量に腹に溜め込んでも震えながらの帰宅となった。被災から10ヶ月たった。昨日付けの死者は1万5844人、行方不明者は3450人である。