12月24日・土曜

来年度の基礎年金の支払いに必要なお金が2兆円も足りなくなり、政府は交付国債を発行することになった。確か昨年は埋蔵金を掘り起こして凌いだ筈だが、滔滔鉱脈も掘り尽くしてしまったので、今年は聞いたことも無い国債を発行することにしたそうである。聞けば将来の増税分の前借りだと云う。滔滔そんなものまで発行することになったのだから、立派なものである。また宮城と岩手の避難所がすべて閉じた。あとは福島で十人ちょっとが暮らしているという。
日中は晴れた分昨日より暖かくなる。今晩も家人と過ごす。時節がら洋食にした。一本398円のチリの葡萄酒と、一缶95円のベルギーの節税麦酒を飲む。どちらもそれなりに旨いから驚く。南米では葡萄は幾らでも育つから船賃と関税を払ってもこの価格で其れなりに旨いものが来る。このままでは国産のお酒も麦酒も悉く危ない気配である。
此の処食糧自給率は下がった下がったと云われているが、そもそも戦前は米の自給すら出来なかった。国民が白米ばかり好んで食べたので、米の三割は亜細亜各国から掻き集めていた。戦中戦後の食糧難は、戦争の影響で生産が下がったことも確かだが、それらの国国からの船舶輸送が途絶えたことが大きい。
これからの時代にお船がぶくぶくと潜水艦に沈められるような事態は考えにくいが、石油の価格が上昇して船舶が思うように走れなくなった時はかなり怖い。幾ら世界が平準化されようともお船が走らなければ、何にも運んで来られないし、自動車も走れない。今なら本を一冊注文しても配達屋さんがすっ飛ぶようにして届けてくれるが、物の流れがおかしくなったら、何処かの港か農村に食料を一一自転車とリヤカーで取りに行く様な事になるやもしれぬ。其れにその数十分の一の規模の事態なら、つい9か月前に皆が経験した。