いよいよLED電球にしようかと思ったが、その長い寿命を聞いて恐怖した。凡そ4万時間。1日10時間使っても10年もつと言う。如何せん10年は長過ぎる。10年もたてば、家人のどちらかかあるいは両方ともこの世にいないだろう。猫もいないだろう。私は独りぼっちになっているかもしれない。フクシマはどうなっているか。被災地は復興しただろうか。日本は財政破綻してその後再建できたであろうか。総理大臣は何人かわって、消費税は幾らになっているか…。
国も人も上昇期にあればいいが、そうでない時に浮かんでくるのは悪い事ばかりである。悪い事はなるべくなら考えずに済ませたい。ならば少しは前向きな目標を作ろうと考えた。せめて次の五輪やワールドカップまでは、楽しくお酒を飲んでいたいと。正直な話あと2−3年先までを考えるだけで精一杯である。だから蛍光灯が丁度いい。
第二次補正予算はいつになるか分からないので、今度は1.5次補正予算を作ることになる。生活支援が主で一次と二次の隙間を埋めるから1.5次である。1兆円規模なので財源は借金や増税に依らずどこからか捻り出す事が出来るという。
現地では仮設住宅への入居が進むが、場所が不便であったり、光熱費や食費は自己負担であるから評判が悪い。入居が決まっても避難所から出ない人もいるほどである。仮設住宅はあくまで自立を支援するためのもので、災害からの復興は基本的には自己責任ということなのだろう。若くて仕事があればいいが、そうでない世帯にとって自立復興は難しい。3か月も過ぎれば同じ被災者と言っても否応なしに差が出てくる。そうなるとプライバシーゼロの避難所での共同生活を懐かしく思う事もあるかもしれない。
一日曇り。気温と湿度は低く過ごしやすい。午後出社。夏期講習の日程を考える。一部の中学校が勝手に夏休みを短縮してくれたおかげで日程調整に苦労する。うちの学校はしっかり教えていますと、税金を使った学校であってもアピールしたいのだろう。こんな風袋だから教師も足元をすっかり見られて、子ども連はますます勉強しなくなる。そもそもは少子化とデフレが悪い。子どももお客も少ないご時世で、少しでもお客を増やそうとサアビス業ばかりが発展するものだから、お客の方は益益付け上がって品が無くなるのである。
退社後少し立って飲んで帰る。この立ち飲み屋は安くて実によいものを出すから、客は自然と店にサアビスする。それに変な酔漢は店主が追い返すから気味がいい。私など追い出されないように自ら進んで食器を片づけ、店員のいない時は店番もする。