12月5日・月曜

第一原発の避難地域でも除染の実験が始まる。まずは4キロと離れていない町役場にて除染作業が行われた。建物には高圧で水をかけ、道端の下草や落ち葉は熊手で掻き集めて回った。洗浄後の廃水も放射性物質を吸着させて清浄にしてから再度使う計画だと云う。除染後の線量は大体二分の一になるそうである。除染作業は政府が原子力関係の公益法人に発注し、大手建設会社が作業に当たると云う。そこに利権の構造を見つけることは容易だが、それはそれで如何しようもない。
また津波被災地では、集落ごとの高台移転が検討されてきたが、ぽつぽつと合意に至るところが出て来た。合意を受けて漸く本格工事を始めることになる。
午後出社。冬の講習の計画を立てねばならないし、授業の合間合間に高校生の質問も看なくてはならないから、この時期は意外に立て込む。高校数学などを行き成り質問されても、滅多に教えるものではないからなお草臥れる。退社後は慣れない数式でごちゃごちゃになった脳味噌を洗い流す為に、少し立って飲む。一日晴れだが、夜は冷えた。自転車急行の夜間運転には辛い季節となったが、電車やバスだと時間にして三倍近くも大回りせねばならないから仕方がない。