5月27日・金曜

今朝は余震も電話もなかったが、夢の中で大地震が発生し結局起こされる。関東直撃の大揺れで台所のてんぷら鍋がひっくり返った。てんぷらなど年に数度も揚げないから、夢の中でも誠に運のない話である。
原発周辺の一時帰宅進む。また被災地はひどい悪臭に悩まされている。沿岸部の水産会社の倉庫がやられ流出したサンマやサケが腐敗している。臭いはメディアではどうにも伝えられないのでどのメディアも伝えたがらないが実は相当ひどいのだと思う。
例の海水注入停止命令事件だが、結局現場の判断で注水は継続されていたことが今になって判明。現場は命令無視をしたことになるので今まで黙っていたのだろう。国会まで動員しての大騒ぎはとんだ空騒ぎであった。野党としては手っ取り早く内閣を追い込むためのアラを探して来たわけだが、追及は尻つぼみになるだろう。どちらにしても被災地そっちのけの政争の部類を出ることはないが、週明けには内閣不信任案を提出するらしい。これで恐らく与党も分裂である。
 一日曇り時々小雨。関東も入梅。異例の早さだと言う。午後出社。給料日以後方方の勤め人の懐に多少の余裕があるものだから、普段はラーメン屋や立ち飲み屋に行くような諸氏から焼鳥屋だのお好み焼屋だのに誘われる。
しかし他言の通り、我が勤務先の貧乏学院の俸給日は全く不定期であって懐の余裕は全くなく、誘われても如何ともしがたい状況である。諸氏は計画的に親切心から私を誘っているつもりであろうが、私の俸給は全く不計画であり迷惑極まりない。もっとも今多少の余裕がある諸氏であっても数日経てば元の立ち飲み生活に戻るであろうが、この数日は私と諸氏との懐具合は極端に開くことになる。いっそ蟄居しやり過ごしたいが、それもできないとなればやはり25日に限らず月末までの一切合切を欠番にして欲しい。余った日は月を増やして吸収させればよい。月給日が増えるのだから勤め人も喜ぶにちがいない。
作戦を散々考えた結果お好み焼屋を通過して立ち飲み屋に先回りするという奇策を編み出す。作戦奏功し帰宅は深夜になったが損失は思ったほどではなかった。一兵功なりて小金は残る。